変われるってムテキインタビュー vol.10 南雄大

変われるってムテキインタビュー vol.10 南雄大

「変われるってムテキ」を世界中に。
それが、私たちスピンズのVISIONです。

世の中に服屋さんは星の数ほどあれど
私たちスピンズは「変われるってムテキ」を伝えたい服屋さん。
自らが変わっていくことで、自分の人生をクリエイトし
ワクワクを世界に伝えていく。

このインタビューは、そんな私たちの「変われるってムテキ」物語です。

今回のインタビューはSPINNS池袋店の店長をされている南雄大さんにお話をお聞き致しました。

ファッションを楽しむこと、ワクワクするような感覚を忘れていた

ー 南さんがSPINNSへ入社された経緯をお聞かせください。

南:元々SPINNSを知ったのは中学3年くらいの時でした。よく池袋店や原宿の地下にあったお店(SPINNS原宿店)で買い物をしていました。高校入学後は駅伝部に入り、部活に専念していたのでお店には行かなくなってしまいました。
高校卒業後は役者を目指しながら大手量販衣料店で働き始めたのですが、20歳の時たまたまSPINNSの前を通りがかった時に「懐かしいな」と中学時代の頃を思い出しながら入店しました。
久しぶりに入ってみると店内の独創的な雰囲気やスタッフのファッションを楽しんでいる感じがとても格好良く感じました。
その時はすでにアパレルで働いていたのですが、服を着させられている感じがありました。
そもそもファッションを楽しむことやワクワクするような感覚がその時のSPINNSの店舗やスタッフに触れた時に改めて思い出されました。
その時「このお店で働きたい」と思いアルバイトへ応募し20歳の6月に池袋店に入社することになります。

お客様がより笑顔になって帰ってもらえるような場所

ー 働かれながら大きく変わったのはどのようなタイミングだったのでしょう。

南:大きく自分が変わるきっかけになったのはコロナ禍に入ってからの二年間です。
コロナの影響でお店が営業できなかったり、店舗によっては退店していくのを見つめる中で「接客業をこのまま続けていていいのだろうか」とか自分自身の人生について深く考えました。
別の生き方を歩み始める仲間の姿を見て自分もこのままでいいのかと悩みもしました。
そんな中で「本当に自分がやりたいことって何なのだろう」と日々考えるようになっていました。

南:その結果、それでもこのお店に残った理由としては「お客さまを喜ばせたい」という強い感覚が僕にあることに気がつきました。
具体的に言うと、来店されるお客さまの「似合うかな」とか「こういうファッションにチャレンジしたい」という不安やチャレンジを後押しさせてもらい、お客さまがより笑顔になって帰ってもらえるような場所が作りたいというのが僕にとっての「お客さまを喜ばせたい」です。
勿論この会社やお店が好きということもあるのですが、お客さまを喜ばすために僕自身がステップアップするためにまだまだ経験するべきことがこの会社に沢山あると感じれたことが大きな動機になります。
そのタイミングで店長をやってみないかというお誘いを頂き、店長という立場や責任を負うという経験自体がそんなに出来ることでもないですし、23歳でその経験ができるということ自体が僕自身の成長につながると感じ店長をさせてもらうことなります。

自信がない。だからこそ見たことのない景色が見てみたい。

ー 南さんはなぜステップアップや成長したいと強く感じているのでしょう。

南:自信がないからです。自信がないまま歳を重ねていくことが嫌だからです。
だから、とりあえず経験してみたい。見たことのない景色を見てみたいと強く願っているから店長という景色を見たいと思えたのだと思います。

南:そう決意して残ったものの、池袋店が移転をして店長となった当初は僕自身お店の方向性すらも固まっていませんでした。
慣れない業務で手一杯で相談などは後回しにしてしていました。
そんな僕がスタッフとコミュニケーションできていないことでスタッフの不満や不安が溜まって結果的に爆発するような感じでした。
僕自身、思ったことを言語化することが得意ではないので今までの店長さんや先輩方に依存してきたんだなということを実感しましたし、店長としての責任感のなさを痛感することになりました。

人に無関心だった僕が変わったきっかけ

ー 店長になったものの上手くいかず悩んだ南さん。どう越えていったのでしょう。

南:極端にいうと、以前の僕は仕事にしてもプライベートにしても人に無関心だったと思います。
だから自分からコミュニケーションを取らなかったと感じます。
新しい店舗に来て上手くいかなかった時に「なぜこうなってしまうんだろう」「スタッフは何を考えてるんだろう」ということが気になりだしました。
同時に社内研修でスタッフの昔話を聞いたりすることで一人一人の背景を知ると、もっと知りたくなっていた自分がいました。
髪型が変わったこととか、いつもとファッションが違うというような些細なことですら気が付かなかった僕がスタッフの変化に気がつけるようになってきていました。

南:店長になって一ヶ月後くらいの時に自分よりも先輩の方が池袋店に入ってくださた事があります。
その時にその先輩が感じたことを率直に伝えてくださりました。
その先輩の言動を見て「自分と違うな」と思ったのと同時に、こういう人が店長に向いているんだなと感じていました。
その時自分の実力のなさや、今はそう思ってはいませんが「店長向いていないかもな」と感じたり落ち込みもしました。
でも、その先輩は僕に関心を持ってくれていました。
「ドリー(南さんのニックネーム)はこういうタイプだよね」とか色々と話をしたり質問していく中で「確かにな」「そうなんだな」という事を感じた時から僕は変わり始めた気がします。
僕自身の良い悪いも含めて理解しようとしてくれている。という関わり方に安心感があったと思います。それまで自分のことを伝えてくれる人はあまりいませんでした。そこで関心を持ってもらっている事がきっかけで、僕もその先輩のことが知りたいと思いましたし、この出来事がスタッフのことを知りたいと思い始めたきっかけだと思います。

南:そこでスタッフ全員と個人ミーティングをすること、全体ミーティングは月一回は必ずするという事を決めて対話を大切にするようにしました。

同じ方向を目指すチーム

ー 業務もありながらミーティングの時間を取った結果どのような変化が起きたのでしょう。

南:スタッフとの時間を作ってコミュニケーションをしていたことを店長になった今改めてその大切さに気がつきました。
僕はそれをやらなかった。
しかし先輩を通じて気がついたコミュニケーションの大切さを行動するために、コロナの自粛が終わったらご飯にも行こうねと話をしながらミーティングを重ねていきました。

南:そしてSPINNS池袋店で一番大切にすることは「お客さまが帰る時に笑顔で帰ってくれる場所」というお店の方向性も伝えながらスタッフの意見も聞いていきました。
すると顧客さんが多いお店でもあったので結果的に「ファンが増え、笑顔で帰ってもらえるお店」という最終的にはみんなで考えた「こうなりたいお店」が全員で共有できました。

南:以前の個人ミーティングではそれぞれの不満を言われることが多かったのですが、だんだんとお客さまが笑顔になるためのアイデアや意見を伝えてくれることの方が多くなりました。
勿論お店の課題も出てくる事もありますが、みんなで解決していくような同じ方向を目指しているチームになったと感じています。
自分の意見に賛同してくれたり、それぞれの意見やアイデアを出してくれたり、お客様目線でお店を意識するような、お店の事を自分ごとで考えて行動してくれたり。
例えば店頭での声出しを新人がしていなかったらスタッフが声出しの大切さを僕の代わりに丁寧に伝えていたりだとか、業務に追いついていない時気づいてくれて役割を率先して分担してくれたり動いてくれています。
僕自身も店長やSPINNSの一員としての自覚や責任も以前に比べたら持てている気がします。その現れとして自分の意見を、上手ではないですが言語化して伝えれるようになったと思います。

自信がないからこそ「変わった」と実感できる瞬間がある

ー 南さんにとって「ムテキ」とはなんでしょう。

南:自信だと思います。
僕には自信のなさというのがあります。だからこそ自信をつけたいという欲求があります。実力をつけたいというのは自信をつけたいということにも置き換えてるのだと思います。
だから店長をやることや人と関わっていくことについても最初は不安や怖さを感じました。でもやってみたら良い経験になったし、自信がついたと感じれる瞬間があります。
一歩踏みだし「変わった」とか「変わっていってるな」と実感できる瞬間。これがムテキなのではないかなと感じています。

プロフィール 
南 雄大(ドリー)
SPINNS池袋店 店長
20歳で株式会社ヒューマンフォーラム(SPINNS)に入社。
アパレル部門、雑貨部門の担当長を経験し、23歳の時に店長に就任。
現在も店長として奮闘中!
お客様のお洋服でのお悩みや新しいお洋服の系統にチャレンジすることを応援、お手伝いして
笑顔でお店を出てもらえるようなお店作りを通してSPINNSのコンセプトである「変われるってムテキ」を
伝えられるようなお店をスタッフみんなと目指し、日々お店作りや接客に取り組んでいます。
インタビュアー 大槻彦吾 (g5designs & Co.)