変われるってムテキインタビュー vol.17 SPINNS京都本店 山本恭真

変われるってムテキインタビュー vol.17 SPINNS京都本店 山本恭真

「変われるってムテキ」を世界中に。
それが、私たちスピンズのVISIONです。

世の中に服屋さんは星の数ほどあれど
私たちスピンズは「変われるってムテキ」を伝えたい服屋さん。
自らが変わっていくことで、自分の人生をクリエイトし
ワクワクを世界に伝えていく。

このインタビューは、そんな私たちの「変われるってムテキ」物語です。

今回のインタビューはSPINNS京都本店 店長 山本恭真さんにお話をお聞き致しました。

 

挨拶をやり直しさせられる

ー 山本さんがSPINNSに入社された経緯をお聞かせください。

山本 :SPINNSに入る前までは自分ではあまり言いたくないのですが結構良くないことばかりしてきた人間でした。
中高生の時期は思春期というのもあったのか不良が格好いい、真面目にやることが格好悪いと思っていました。
夜中にプールに忍び込んでバレたりしました。
定時制の高校に通っていた最後の方は落ち着いてもいたのでアルバイトをしようと思いSPINNSに入ることになります。

山本 :初っ端から衝撃的だったのが、当時の担当長に挨拶しに行った時に「挨拶のやり直し」をさせられました。
その時を思い出しても自分がどんな挨拶をしていたのかも覚えていないくらい無意識なことだったのですが「笑顔で明るく元気に」という感じで言葉で説明というよりお手本を見せてもらい「こうやってするんやで」と優しく教えていただきました。
確かにSPINNSのイメージは元気なイメージがあったのと、まともに社会で働くことが初めてだったので「これが社会か」と感じたことを覚えています。

「自分でもやったらできるんだ」という驚き

ー 挨拶から教えてもらいながら働き始めたSPINNSでどのように変化してくのでしょう。

山本 :今もそうなのですが自分自身のことを「才能ないな」と思っている自分がいます。何やってもあまり出来ないタイプというか。
昔は学生アルバイトだったので仕事でできることも限られていたのですが、入社した姫路店から三宮店に異動になった時に徹底的に基礎的な業務を教わることになります。
例えば格下げ(割引処理)業務でも、棚卸し(在庫確認)業務でも絶対に漏れがあってめちゃくちゃ怒られたりもしました。

山本 :それから時間も経つ中で担当長になって日が経つにつれて漏れもなく、確認も徹底してするようになって、ようやく出来る実感が増えてきて「自分でもやったらできるんだ」という驚きがありました。
これは凄く自分の中で大きな自信になりました。

自信がついたら自分の成長ばかりに固執

ー 仕事に自信を持った山本さん。その後は順風満帆だったのでしょうか。

山本 :自信がついた僕は「自分の成長」が楽しくなったのはいいのですが、逆に自分の成長ばかりに固執するようになってしまいます。
人に関心がなかったわけでは無いのですが、周りのスタッフが楽しそうに話をしていると「話してる暇あったら働けよ」みたいな感じで、あまりチームを作るというか関わろうとせず、ただ自分だけのスキルアップばかり求めて黙々と作業をやっていくようになります。

山本 :その後SUPER SPINNS梅田店に異動になります。
梅田店は当時も今も売り上げが高くて、とても忙しい店舗です。
そこにいるスタッフも担当長の人たちもバイヤーとかになるような凄い人が多いというイメージがありました。
その頃僕はフリーターになっていたのですが、そんな梅田店のスタッフに選ばれたということで天狗になっていました。
梅田店では今までのやり方では作業が追いつかないなとか、売り場作りなどの担当業務のスキルアップをしないとダメだなとか自分だけのレベルアップに固執し続けている自分がいました。
結果的には自分から仲間と関わらなかったりだとか、どことなく担当長だから部下たちを下に見るようなことが多くなりました。

スタッフを傷つけてしまう事件

ー 自分の成長ばかり気になるようになっていた山本さんに事件が起こります。

山本 :そんな中で僕が数人のスタッフを傷つけてしまうような事件が起こしてしまいます。
今振り返ると僕自身が調子に乗っており偉そうだったりしたのだと思います。
それと同時に僕自身いじられキャラで育ってきたというのもあったので、逆にいじることを悪気なく当たり前のようにやっていたのですが、それで傷つくスタッフが何人か辞めていってしまいます。
そのような出来事から当時の店長さんや担当長さん達と話し合うことになりました。
「人の気持ちも思いやれないやつは担当長の資格はない」と担当長を降ろされることになりました。
最初僕の中では「自分はいじられても嫌な気持ちにならないのに、なんで」というのが大きかったのです。

山本 :当時は一瞬辞めようとも思ったのですが、逃げたくない気持ちが踏み止まらせました。
自分自身が成長している実感も知っていたので、成長のためにこの出来事は大事だと考えていました。

仲間って本当にいいもんなんだな

ー この出来事はどうなっていくのでしょう。

山本 :その後色々な人の話を聞いていく中で、自分のように感じる人もいればそうでない人もいるんだということがよく理解できるようになりました。
そこから相手の気持ちを考えることの大切さを学びました。
相手のことを褒めることだったり、些細な容姿の変化とか気づいても言わなかった自分だったのですが伝えるようになったりと少しずつ変わっていきました。
それから数ヶ月後再び担当長として迎え入れていただくことになります。

山本 :そんなある日、僕の誕生日にサプライズでお祝いをしてもらう出来事がありました。
その時スタッフの一人が「今の恭真さんのことはみんな好きだから、恭真さんの今までの日頃の行いのおかげだと思う」と言ってもらえてめちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。
自分だけしか見てこなかった僕が、仲間って本当にいいなと感じた瞬間でした。

「ありのままの自分」をさらけ出せること

ー 山本さんにとって「ムテキ」とはどんなイメージでしょう。

山本 :「ありのままの自分をさらけ出せること」だと思います。
昔は「ノリが悪い」とか言われて省かれることや、意見を反対されることに強い恐怖心を持っていました。
でも、SPINNSで働いてからは自分の意見を否定されなかったり、受け入れてくれた結果自信につながりました。
自分の弱音や本心を出すことが弱さだと感じて感情を出さないことが多かったですが、自分の弱さを自己開示することで強い関係性が築けたり、むしろ弱い部分を見せたからといって消えてしまうような関係性自体がないんだと気付かされました。
だからありのままの自分をさらけ出せることが「ムテキ」なんじゃないかなと思います。
今は店長をしながらもまだまだ「ええチーム」が作れていない自分がいます。
そんな風に悩みながら、自分は今次の成長段階に入っています。

プロフィール 
山本恭真
兵庫県相生氏出身
SPINNS京都店店長

18歳で当時学生として株式会社ヒューマンフォーラム(SPINNS)に入社。
一年後フリーターとして3店舗を経験し、現在はSPINNS京都店にて店長として活動中。

お客様にSPINNSの価値やカッコいい、カワイイを届けるために
ぶつかり、協力し合い、日々切磋琢磨する毎日。
そんな自分達はお客様の喜んでいる姿を見るのが一番幸せです。
インタビュアー 
大槻彦吾 (g5designs & Co.)
1973年千葉県生まれ。現在は横浜市在住。
転勤族の家庭に生まれ幼少期から27回の引っ越しを経験。高校卒業後韓国に5年間留学。
アパレルメーカーにて11年間生産・営業部長を経験。退職後ヒューマンフォーラム入社。
5年を経て社内研修を体系化。「人間が人間らしく活きられる」をテーマにキャリア・評価制度・チームビルディングをメインに
現在はg5designs.co.を主宰して持続可能な組織開発にあたっている。