変われるってムテキインタビュー vol.38 SPINNS 横浜ビブレ店 店長 岡田利美

変われるってムテキインタビュー vol.38 SPINNS 横浜ビブレ店 店長 岡田利美

「変われるってムテキ」を世界中に。
それが、私たちスピンズのVISIONです。

世の中に服屋さんは星の数ほどあれど
私たちスピンズは「変われるってムテキ」を伝えたい服屋さん。
自らが変わっていくことで、自分の人生をクリエイトし
ワクワクを世界に伝えていく。

このインタビューは、そんな私たちの「変われるってムテキ」物語です。

今回のインタビューはSPINNS 横浜ビブレ店 岡田利美さんにお話をお伺いしました。

「お前のそう言うところが嫌だって言ってんだよ」

ー 岡田さん幼少期からのお話をお聞かせください。

岡田:幼少期の私は落ち着きがなく色んなものに好奇心や興味を惹かれて、かつ凄くわがままで絶対自分優先と言った自分のことばかり考えている子供でした。
そんな私は小学校4年生からバスケットボールクラブに入ることになります。
同級生の中でも遅いタイミングで入ったので既にクラブのチームには輪ができていたので疎外感を感じつつ、一番下っぱだからこそ自分の思い通りにならないことが多い環境でした。
キャプテンの絶対政治的な関係性が出来上がっていて、キャプテンに逆らうとお昼ご飯を誰も一緒に食べてもらえなくなるとか、あからさまに冷たい態度を取られるターゲットになるので自分の気持ちに蓋をして、いかにその子の気分を害さないように、その子に好かれて一人にならないように振る舞うようになりました。
辞めたくもなりましたけど、合宿とかクリスマスとか月毎のイベントがすごく楽しくて、ギクシャクすることもありましたが楽しい時は楽しかったので辞めようかなと考えたら寂しく感じて辞めることはなかったです。

岡田:中学に入りキャプテンの子と離れることになって、開放感を感じていました。
すると幼少期の自分じゃないですけど、相手の事を考えずに発言するようになってしまい中学2年の時に仲良かった友達が離れていってしまう出来事がありました。
最初は理由が分からなくて、急にそっけなくなってしまったので何でだろうと思ってたのですが友達と喧嘩になった時に「お前のそういうところがみんな嫌だって言ってんだよ!」と言われて初めて気づきました。
「言葉がキツいし、思ったこと何でも言われるし一緒にいることが正直めっちゃしんどかった」と言われたり、自分の感情をそのまま表に出すタイプだったので周りは私の機嫌を損なわないように顔色伺っていたということも知りました。
仲良いと思ってたのでショックでしたけれど、私もバスケットボールクラブの時に同じ立場だったのでショックだったけれど本当に申し訳ないことしたなと感じました。
そんな経験から、人と接する時は相手の事を考えて言葉を選んで伝えたりとか出来るようになって高校を卒業することになります。

自分の頑張ってきたことが無駄になる事も嫌だった

ー 人間関係で鍛えられてきた岡田さんは高校を卒業してどうなっていくのでしょう。

岡田:高校卒業と同時にSPINNS松山店に入社することになります。
松山店では自分の頑固さや、周りを見て行動することがまだまだ出来ていないことを知ることになります。
入社して1年目の冬に担当長をさせてもらうことになり凄く意気込んでいました。
前任の担当長さんが物凄く出来る人だったので、その人を越えるんだという目標を持ってやっていたのですが自分の担当ばかり目を向けていて、お客さんや他のスタッフのことを気にかけていないことを当時の店長に「今のりつこ全然良くないよ」と指摘されました。
私は私なりに物凄く頑張っていたつもりだったのでショックでした。何のために頑張ったんだろう?と思ったのですが、全然周りのことを考えていなかったことで自分の頑張ってきたことが無駄になることも嫌だったので変わろうと思いました。
単純にこのままの自分ではSPINNSで働けないと思ったことが大きかったです。

岡田:そのタイミングで村研修(※ヒューマンフォーラムの農作業を通じたチームビルディング研修)に行くことを進められるのですが、断ってしまいます。
行ってきた人たちの話や上司からも良い研修だというのは聞いていたのですが、私の中では今の仕事の中で変わることもできるのではないかなと思っていたことが大きかったです。
ミーティングの度に誘われるので毎回「虫が苦手」とか言いながら断っていたのですが、結局本音で「私はアパレルを通じてSPINNSで働きたいのになぜ農作業をしなければいけないのか分からない」と伝えました。
上司の方はSPINNSはアパレルだけど、人としても成長することを大切にしているから村研修はきっと私のためになるから行ってみて欲しいと伝えられました。
そこまで言ってもらったので最終的には行きますと伝えたのですが、半分本心で行こうと思ったことと、もう半分は行きますと言わないと永遠に言われるんだろうなと思ったからです(笑)。

岡田:そんな事もありながら結局村研修に参加したのですが、場所は違えどお店での課題で言われていたことを指摘されたりして、行く前から認識していた自分の課題である「周囲が見えてない」ことや「自分のことを優先してしまう」という事をより客観的に捉えることができたりして、行った人達が言う通りに行ってよかったなと思いました。

私の持つ力を誰かのために使えることが嬉しい

ー 更に松山店で自分の課題を越えていく機会を得た岡田さんはどうなるのでしょう。

岡田:村研修後、コロナに入ってしまいお店がお休みになったり人事異動があったりして大きな環境の変化はなかったのですが2021年になって店舗の上から2番目の立場になりました。
当時の部下がすごく優秀な子で全てを教えたわけではないのですが、担当長として教えることを教えたら自分が松山店で出来ることはやり切れるなと先が見えたので、その時に松山店を辞めたいなと思うようになりました。
SPINNSのお仕事を辞めようというつもりはなかったので色んな方達に異動の相談をさせていただきました。
丁度そのタイミングでFCの出店が相次いでいたのでFC店舗のオープンを2店舗ほどヘルプをさせていただくことになり、他の店舗で働くことに意欲が出てきました。
FC店舗のスタッフが転勤してきた店長やスタッフさん達が不安になっている姿をみていて私の松山店での経験で貢献できると考えたことが大きかったです。

岡田:その後FC店舗の出店のための本部スタッフ募集の話が出ていたので行くことにします。
正直、一人暮らしもしたことなかったですし地元に近い場所で働きたいと思っていたのですが自分の持ってる力を誰かのために使えるなら嬉しいという思いで福岡に福岡に異動する事になります。
福岡を拠点にして、メインの担当店舗に毎週移動しながらサポートする仕事をしばらくしていたのですが、すごく大変でした。
親元を離れた事もないし、一人暮らしも初めてですし、福岡もあまり知らないし友達もいない中で直属上司もいなくて働く相手もみんなゼロベースから教えなければいけない。
アパレル業務の当たり前を教えることの大変さ、習慣化まで持っていくことの大変さがありました。
そんな中でもお店の中で同じ志を持つスタッフと出会えたことが何よりの収穫だったと思います。

この人は本気で私にぶつかってきてくれている

ー 店舗からFC本部へ異動した岡田さんは次のステップをどう踏んでいくのでしょう。

岡田:その後横浜店の店長になることを選びます。
以前は店長になるつもりはなかったのですが、自分の経験やスキルをつけるためと、FC本部の時に他県の直営店舗に行く機会も多かったのですがFC店舗のクオリティを上げていくために直営店のクオリティを上げ続けていくことが大切だと感じたからです。

岡田:振り返ると松山店で関わった人や日々のお仕事が一番大きな影響をいただきました。
些細な事に感謝されたり、指摘をされる事もありましたがそれら全てが私にとって大きな愛情を感じていました。
学校生活ではそう感じたことはあまりありませんでした。
もちろん私のことを思って言ってくださっていたことはわかるのですが、私自身が気付けてなくて。
でも松山店に入ったことで気付けました。
良くないことをちゃんと伝えてくれる上司達がいて、ミーティングでもお互い泣きながら話をすることが多くて「この人は本当に私のことを思ってぶつかってきてくれている」と実感させてくれたのは松山店での日々でした。
私はSPINNSというもの自体が大好きです。
中学生の時からずっとSPINNSで働きたいと思っていて、高校卒業するときもSPINNSで働くから就活しなくていいとまで先生に言っていたくらい決めていたことでした。
それくらい憧れていたSPINNSで働けているからしんどいことや嫌な事もありましたけど、働けていることが嬉しいし、自分が変わっていったし仲の良いスタッフやお客さんとも出会えました。
だからSPINNSで働いている中で、しんどいと思うことよりも嬉しい気持ちの方がずっと上回っています。
岡田:中学生の時に出会ったお店の中でSPINNSだけ異世界に感じていました。松山にある他のお店はどこか単調ですが、SPINNSは色んなテイストのお洋服があって、色んなディスプレイがあって「買い物しなくても楽しいって何ここ?」というのが最初に惹かれた第一印象で、この空間にいるだけで買い物しなくても嬉しいと思えるような大切な場所でした。
私は世代が変わっていったとしてもずっとSPINNSをそんなお店にしていきたいと思っています。

自分の意思を伝えてぶつかっていく

ー 岡田さんにとって「ムテキ」とはどういうイメージでしょうか。

岡田:「自分の意思を伝えること」かなと思います。
私は自信家なところがあって、誰にでも自分の意見を言うことができます。
嫌なことは嫌だと言えますし、行きたいと思ったらFCに行きたいと自分の意思を伝えてぶつかってきました。
だからこそFCにも行けたし、店長にもなることができました。
それに加えて相手を知る事もできましたし、自分を知る事もできました。
だから自分の意思を伝えないのは勿体無いと思いますし、自分の意思を伝えることが「ムテキ」につながるのではないかなと思います。

岡田 利美 【りつこ】
愛媛県松山市出身
SPINNS 横浜ビブレ店 店長

18歳で株式会社ヒューマンフォーラム(SPINNS)に入社。
18歳で店舗でのレディース担当者を経験し、22歳でFC事業部として福岡に異動、
その後2023年の10月からSPINNS 横浜ビブレ店の店長に就任

インタビュアー
大槻彦吾 (g5designs & Co.)
1973年千葉県生まれ。現在は横浜市在住。 転勤族の家庭に生まれ幼少期から27回の引っ越しを経験。
高校卒業後韓国に5年間留学。 アパレルメーカーにて11年間生産・営業部長を経験。退職後ヒューマンフォーラム入社。
5年を経て社内研修を体系化。「人間が人間らしく活きられる」をテーマにキャリア・評価制度・チームビルディングをメインに 現在はg5designs.co.を主宰して持続可能な組織開発にあたっている。