「変われるってムテキ」を世界中に。
それが、私たちスピンズのVISIONです。
世の中に服屋さんは星の数ほどあれど
私たちスピンズは「変われるってムテキ」を伝えたい服屋さん。
自らが変わっていくことで、自分の人生をクリエイトし
ワクワクを世界に伝えていく。
このインタビューは、そんな私たちの「変われるってムテキ」物語です。
今回のインタビューはSPINNS 関西地区担当 愛須 愛里さんにお話をお伺いしました。
「服の仕事の道に進みたい」
ー愛須さんの幼少期のお話をお聞かせください。
愛須:兄と母と私の母子家庭で育ちました。
父親とは別々に暮らしていましたが、仲は悪くありませんでした。
小学生の頃は奈良県の小学校に通っていたのですが、オシャレに敏感な子達の多い環境でした。
田舎ですので服を買うお店も多くない中で「あの子の服可愛い」「クラスで一番オシャレでいたい」とファッションに興味を持ったのはその環境にいたからだと思います。
中学生になるとファッション雑誌を目にするようになり、好きなバンドのボーカルの方が私の頭の中にはないような古着ミックスや重ね着コーデなどをしていてキラキラしてる姿に「服の仕事の道に進みたい」と思うようになりました。
愛須:高校はバイトに明け暮れる日々でした。
母子家庭でお金に余裕もなかったので進学するなら学費は出せないよと母から言われていました。自分でなんとかしないといけないと思い居酒屋さんのアルバイトを頑張り、学費を貯めて専門学校に進むことを目標に3年間を過ごしました。
しかし学費分のお金も貯まらず卒業を迎える時期になってしまいました。
その時、よく通っていた服屋さんのオーナーさんから新店舗を出すから働かないかと声をかけていただいて「服に携われるのなら」と専門学校に進む夢は諦めて服屋さんで働き始めることになります。
「ここがチャンスかもしれない」
ー社会人となった愛須さん。その後は順調だったのでしょうか。
愛須:2年間そのお店で働いていたのですが売上も中々取れず、スタッフも不足な環境の中で人間関係もあまり良くなくなっていき体調を崩してしまいます。
このままお仕事を続けていくのは辛いなと思っていた時、お店でのお仕事を終えた後立ち寄るのが日課になっていたSPINNSに立ち寄るとスタッフさんから「お客様スナップを撮影しているのですが、オシャレなので撮らせてもらっていいですか」と声をかけられました。
オシャレと言われて嬉しい気持ちもありながら「ここがチャンスかもしれない」と勇気を出してそのスタッフさんに「アルバイトで働きたい」ことを伝えると後日連絡が来て、とんとん拍子で面接、採用していただくことになり前職を辞めた翌日からSPINNSで働き始めることになります。
愛須:SPINNSでのお仕事は1人で仕事を回していた前職とは全然違う環境でした。
スタッフも多いですし、目標に向かってみんなで頑張るといった「チーム感」が楽しかったことを覚えています。
愛須:実は小学生の頃、病気で4ヶ月ほど入院したことがありました。
その後退院して元のクラスに戻れたのですが、何故か「クラスに馴染めてないな」と感じたまま小学校を卒業した過去があります。
その頃から集団の中に入るとなかなか馴染めないところが私にはありました。
どことなく大勢の人の中にいると一歩引いてみてしまっていたり、中に入って活躍できないような性格でした。
その影には「嫌われたらどうしよう」とか「私といても面白くないんじゃないか」とか自分の中での思い込みがあったのだと思います。
「ここなら大丈夫と感じられる安心できる場所」
ー集団に馴染むのが苦手な愛須さんがSPINNSという大人数の店舗に馴染めたのはなぜでしょう。
愛須:今思うと私が入社した当時のSPINNSの店舗は、まず店長が真面目にふざけるというか「それはまずいんじゃないかな」と入ったばかりの私でも躊躇するようなことを平気でやってしまうような人たちがいました。
勿論、悪ふざけではなくお仕事を真面目にやっているのですが、内容によっては店長が上司に叱られたりするようなこともありました。
しかし、叱られても「もっと面白いことをやろう」「失敗しても挑戦しよう」という姿勢を店長が率先して行動して示してくれたことが、集団に馴染むのに時間がかかる私にとっては「言いたいことを伝えても受け止めてもらえる」「否定されない」と感じることができたのだと思います。
そんなSPINNSの店舗は私にとって「ここなら大丈夫」と感じられる安心できる場所でした。
そんな環境の中で初めて目標に向かってみんなで取り組むチーム感というのが自分の中にはなかった世界で新鮮で、自分もそこに参画できていることが楽しかったです。
愛須:そんな環境の中で5年間SPINNS京都店で働いて、私の中で変化が起こります。
会社の方針も私にあってるし、ずっと働いていて成長していく自分を感じながらもっと成長するために社員になりたいと目標を持ちました。
しかし責任ある立場も任されて、お仕事を頑張っていたので今年は社員に絶対なれると思っていた年に社員になることが出来ないという結果が訪れます。
この時は生まれて初めて「悔しい」という気持ちが溢れてきました。
悔しかったので落ちた理由を上司に聞きましたが「まだ早い」と言われるだけで自分のどこがダメだったのかがわからず「社員にはどうやったらなれるのか」をとても考えていました。
愛須:その後SPINNSアメリカ村店(以下:アメ村店と表記)への異動の話を頂き、成長して社員になるために馴染み深い京都店から離れることを決意しました。
忘れもしない、異動して最初の店長とのミーティングで「私は社員になりたいです」と伝えると「一緒に頑張ろう」と店長とアメ村店での日々が始まりました。
アメ村店での日々は京都店とは比べ物にならないくらいの忙しさや、職務も変わったことで覚えることの大変さがありましたが楽しい日々でした。
「閉店してお仕事が終わってもスタッフが帰らない」
ー店舗を異動して職務が変わり忙しい中でも、楽しかったのはどうしてだったのでしょう。
愛須:新しいチームに入った当初は「馴染めるかな」と昔からの私の心配もありました。
もちろん業務の忙しさ、しんどさはあったのですがアメ村店は少し不思議な店舗でした。
営業時間が終わり、閉店してお仕事が終わってもスタッフが帰らないんです。
お店の閉店後、誰ともなくお菓子を持ち寄ったり近所の手羽先屋台で食べながら雑談したりお仕事の話をしたりすることがとても多かったです。
「忙しくて大変」「上手くいかなくてしんどい」と思うことが何度もありましたけど、みんなで閉店後、時間を共有することで結果的に「楽しかった」に変わる貴重な時間でした。
そんな毎日を過ごしてる中で、私が社員になれなかった理由を店長に教えてもらいました。
店長からは「傾聴力が足りない」と言われていたのですが、私は「私の成長」「私が社員になること」と私のことしか見えていなかったことが原因だったと思いました。
人に教えるより自分がやった方が速いからと、仕事を抱え込んで自分だけ忙しい状態になったり自分でも無意識でしたが、部下や仲間に頼ることができていませんでした。
足りなかったのは仲間や後輩、部下達を頼ることで成長を後押ししたり教えたりチームで行動することでした。
愛須:その後、ようやく念願の社員になることができました。
これは私の力ではなく、上司がずっとマンツーマンでサポートしてくださったおかげで社員になることができたのだと思います。
社員になって新入社員の同期という仲間、店舗の仲間という居場所が増えたことが嬉しかったです。
でも社員になることを目標としていた私は「社員になることがゴール」になっていた課題と向き合うことになります。
自分はこれから何をすればいいのか、理想の自分とは何かを考え続け「社員だからこうでなければいけない」といった私のこだわりからスタッフと揉めたりもしました。
「人のことを考えすぎて辛い状態」
ー別の課題と向き合うことになった愛須さんはどのような行動をとったのでしょう。。
愛須:そんな中SPINNS阿倍野店の店長のお話を頂くことになります。
正直、店長って辛そうだなと思っていたので引き受けたくなかった気持ちがありました。
でも成長のために意を決して店長にチャレンジをしました。
結果は、店長というお仕事はやはり大変なことも多かったです。
愛須:店長になった私は、今までの「自分の成長」「自分が主人公」という考えを捨てて「スタッフの成長」「スタッフの活躍」を1番に考えて行動をしていきました。
するとスタッフに対しての親心のようなものが芽生えていきました。
私は、どうしたらスタッフを成長させることができるんだろうとか、私がSPINNSに入社した時に感じた「安心できる場所の尊さ」を伝えたかったですし、スタッフもそれを感じてくれたら嬉しいなと思ったり、一緒に社員を目指すことができたらいいなと考えていました。
でも思うようにはいかないこともありました。
スタッフは私とは違いますし、自分とは同じようにはいかないことを目の当たりにして、自分の気持ちが「人のことを考えすぎて辛い」状態になってしまいました。
愛須:みんなには自分のペースがあるし、考え方もあります。
一人一人と接すると凄くいい子達ですが店長として接する中で「私が思う阿倍野店とは何か」というのが、よくわからなくなってしまい店長をギブアップすることになりました。
「孤独のない立場」
ー店長をギブアップした後はどのような道を歩んだのでしょう。
愛須:その後、三宮店へ異動し副店長を任せていただき新人教育を任されることが多くなりました。
新人の子達は覚えることが沢山あります。一つ一つをマンツーマンで教え、出来たら出来ていることを伝えると新人達は喜んでくれてどんどん成長していきます。
そんな毎日はとても楽しかったです。
愛須:店長の時は自分が舵を切らないといけないプレッシャーを感じていました。
自分が間違えたことを言うと間違えた方向にお店が向かっていくことへの重荷もありました。
一方、三宮店では副店長という立場で店長とスタッフの間を繋ぐ役割でした。
店長の経験があるからこそ、店長の気持ちを理解し店長の伝えたいことを違う形でスタッフに浸透させることや
一緒に働くスタッフの考えや意見もより理解できて店長に伝えることが出来ました。
当時は「孤独」と感じていましたが、店長の経験があったからこそ視野が広がり、仕事がしやすくなりました。
その後、産休・育休を経て三宮店を卒業し現在は河原町OPA店に所属しながら、関西エリアの各店舗を周ったり様々な方々と携わるお仕事をしています。
「何よりも人が喜んでいる姿を見ることが大好きなので」
ー愛須さんにとっての「ムテキ」とはどんなイメージでしょうか。
愛須:あきらめずに続けること。
今までの人生には楽しい思い出も沢山ありますし、逃げたくなるようなこともありました。
でも逃げずに長く続けていくと自分の力にもなるし、味方も沢山ついてきてくれます。
仲間が増えると頑張れる自分がいます。
何よりも人が喜んでいる姿を見ることが大好きなので。
プロフィール
愛須 愛里【おまつ】
奈良県大和郡山市出身
SPINNS関西地区 担当
21歳で株式会社ヒューマンフォーラム(SPINNS)に入社。
京都本店をはじめ関西の直営店にはほぼ所属した経歴があり、現在は主に河原町OPA店で勤務中。
豊富な店舗経験を活かして、日々仲間の成長のお手伝いやお客様に喜んで頂けることを考え、全力でお仕事しています!